top of page

ダレル ガートレル著 『21年の英知』

 

 日本の大都市、大阪で驚異の成功を収めた一人の外国人の物語『21年の英知』。彼の名はダレル・ガートレル。ある時ダレルはマクドナルドのテーブルで、英会話の個人レッスンを開始する。それは瞬く間に生徒数が800人に及ぶ規模まで急成長。ついに彼は関東、関西の2大都市をまたぐ英会話学校の設立を果たす。本書『21年の英知』は、ダレル自らが日本での実体験をもとに綴った自叙伝である。

 

 2016年の今日では、国際的起業家として、教育者として、また作家として活躍するダレルだが、彼の半生は常に紆余曲折に満ちていた。1958年にカリフォルニア州ロサンゼルスで生またダレルは、凶悪犯罪の絶えぬロスの街で幼少時代を過ごし、成人し独立後も黒人であるがゆえ、アメリカ社会の過酷な現実に打ちのめされる。やり場のない苛立ちを隠し自暴自棄に過ごしていたある日、自らの宿命を覆すがごとく、ダレルは異境の地、日本に向けて飛び発つ。やがて彼はその日本の地で、外国人としては前代未聞の成功を収め栄光を手にする。語学教育の拠点ともいえる学校の設立を果たし、ダレルはそれを『Wisdom 21―ウィズダム 21』と名付けた。

 

 ところが、日本の長引く不況はダレルの会社業績にも陰を落とし、ウィズダム21は閉鎖を余儀なくされた。窮地のどん底に陥ったダレルに追い打ちをかけるように日本社会の隠れた一面が次々と現れ、さらに彼を苦しめた。政治家やヤクザが彼に忌まわしく詰め寄り、挙げ句の果てには、女性からも痛烈なしっぺ返しを食らうこととなったのだ。

 

 そんな奇想天外で躍動に満ちたダレルの日本での日々が、本書にはありありと描かれている。そこには、人生の指針の要となるメッセージが込められている。一度も訪れたことのない土地で、人生の再出発を目指すということ。逆境の中でいかに志を高く保ち続けられるかということ。そして小さなきっかけを大きな成功へと導いていく力―マクドナルドのテーブルを原点にスタートしたダレルの事業は、その数年後には、全国主要都市を拠点に6校を開校、生徒数は何百人にも及び、世界各国から多数の従業員を雇い入れるまで成長した。

 

 読者は、ダレルの人生への情熱、鋭い直感力、そして苦境を覆す強さに心を動かされるだろう。またアフリカ系アメリカ人の視点で日本を洞察することで、日本文化についてあらためて考えさせられるだろう。そして何より、どんな土地や言語や文化においても、自ら事業を起こすことの厳しさに深く共感を覚えるであろう。

 

 予期せぬ苦境に陥った時、ダレルは日本人の精神には欠かせない「我慢」という要素について語っている。失敗を繰り返し、どんな壁にぶち当たっても、ひたすら辛抱強く耐え忍ぶ姿。ダレルが持ち合わせたこの我慢の精神こそが、国や文化の違いを越え、彼を大きな成功へと導いたに違いない。

 

 

 教育者、起業家、そして国際的旅行家―多種多様な肩書きを持つダレル・ガートレル。彼の心髄にあるのは、たゆまぬ向上心であり、常識に囚われず高みを目指し歩み続ける姿勢である。

 

 ダレル・ガートレルはインタビューをはじめ、本のサイン会、講演会、セミナー等も受け付けています。

 ご希望の方はこちら又はEメールにてご連絡ください。 Email:corp_pro@hotmail.com

 

 本書のご購入はORDERにて承っております。英語版(海外発送対応)、日本語版販売未定。

 

bottom of page